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Panel Discussion 02パネルディスカッション第二部:世界目線に学ぶ

「戦争を助長しないライフスタイルを選ぶ」

パネルディスカッション第二部イメージ

「自分が変わればいい」

鬼丸:私からは平和の観点でこれからのライフスタイルについて、皆さんと考えていきたいと思います。
アフリカのウガンダでは内戦が23年間続き、約6万人もの18歳未満の子どもたちが兵士にされてきました。子ども兵は武装勢力に誘拐された後、訓練され、そして自分の生まれ育った村を襲わせます。理由は自分の村や町には戻れないようにするためです。大人兵士は、子どもに向かって「その女を殺せ」と命令します。でも皆、「嫌だ」と言います。それもそのはずです。だって自分のお母さんですから。銃の反対側でボコボコに殴った後で、「では、その女の腕を切りなさい。そうしなければお前も、その女も殺す」と言われます。仕方ないですよね。だって自分の大切な命と自分の大好きなお母さんの命です。だから、そのとおりに執行しました。

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私は、こんな凄惨な出来事が起こる原因を調べました。戦争の原因は決して一つだけではありませんが、象徴的な要因はレアメタルです。携帯電話や電気自動車、あらゆる電化製品に含まれる資源を巡るものだったのです。
そのことに気づいた時、私はとてもショックでした。なぜなら、自分たちが支援する人たちを苦しめている戦争の原因が、私たちが使っている物の中にあったからです。落胆しながらもさらに考え続けると、希望が芽生えてきました。なぜなら、自分たちの使っている物や自分たちの選択している物の中にその原因が含まれていたとするならば、私が変わればいいという考えに辿り着けたからです。

変わるとは、選ぶということです。つまり、戦争を助長しないライフスタイルを選択することです。小さな単位で共に支え合う社会を構築していけば、必要以上に余計な物を他の国から奪ってくる必要はありません。
そう考えた時に、長野は希望だと思いました。このサステナブルなモデルをできるだけ多くの方に示していきたい。信州モデルが、世界を救うと思っています。

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谷口:今、世界は助けを求めています。自分たちは何もできないと諦めず、ほんの些細なことでも実践することで、国と国の豊かさの交換を実現させていく。世界は小さな単位の連鎖でできています。世界がネットワークされた今、「From NAGANO」で世界に発信していければと思います。続いて少子化ジャーナリストの白河桃子さんお願いします。