特集記事

Panel Discussion 02パネルディスカッション第二部:世界目線に学ぶ

「日本一のサステナブルライフの発信を」

パネルディスカッション第二部イメージ

長野の暮らしを「世界農業遺産」へ

大和田:アメリカのボールダーに代表される「ロハス」(Lifestyles of Health and Sustainability)というライフスタイル。例えば、地元で採れた有機農法の食材を食べたり、服もオーガニックコットンの物を選んだり、また薪ストーブで暖をとったりするような暮らしのことを指します。東京の人たちは皆、このようなライフスタイルに憧れを抱いているのです。
しかし、こうした暮らしは日々、長野の皆さんが実践している暮らし方だと思います。今では、地域の人たちと田植えをしたり地元の食を楽しんだり、ライフスタイルを実体験できるグリーンツーリズムという旅のスタイルまでもが注目されるほどです。こうした価値観の変化は、サステナブルな社会への転換だと考えています。その根底にある本質とは、石油エネルギーや食料など他者に依存せず、いかに自分の地域で自給していけるのかという持続可能な社会を実現していきたいという表れのように思っています。

私は、こうした持続可能な循環型社会を実践されている長野ならではのライフスタイルを世界農業遺産(GIAHS)として登録したいと思っています。これは世界でその地域にしかない農林漁業、文化、暮らしを国連が認定し、グローバルに発信していくものです。また国連は2015年度、SDGs(Sustainable Development Goals)、「持続可能な開発目標」を設定しました。

パネルディスカッション第二部イメージ

国際的に注目されているサステナブルライフを長野から世界に向けて発信してはいかがでしょうか。長野は、日本一サステナブルな暮らしを実践しています。県内に77も市町村が残っているということは、それだけ固有な文化が残っている可能性が高い。何よりも長寿県であり、自然エネルギーや食料の自給率も高い水準を維持されています。長野こそ日本を代表する世界農業遺産の認定に適した地域があると思います。ありがとうございました。

パネルディスカッション第二部イメージ

谷口:世界をリードするライフスタイルは後世に伝承すべき文化です。今のライフスタイルを明確にして世界に提示していく運動は、新しい発見にもつながっていくと思います。一人ひとりが自分の暮らしの足元を見つめていく。こういう視点を大事にすると、訪問に値する体験価値の創造へとつながっていくのではないかと思います。次に、子ども兵の問題などに取り組むNPO法人を創設された鬼丸さんのお話をおうかがいします。