こんにちは。地域おこし協力隊の小田です。
須坂市は人口約5万人から成るコンパクトな町ですが、意外なほどに魅力的な飲食店が数多く立ち並んでいます。今回は、古民家をリノベーションした居酒屋「枠屋(わくや)」さんを取材させていただきました。

飲食や衣料品など様々な店が集まるエリアから、住宅街の方面に一歩踏み出したところに居酒屋「枠屋」（2015年創業）は店を構えています。夜には灯りの消える街にあって、温かい明かりがこぼれる佇まいが映えるお店です。

「たまたま「みのり」さんで焼肉を食べていたとき、“阿部ちゃんもそろそろ自分の店持たないの？八十二銀行の隣の物件空くらしいよ。”と言われたのが創業のきっかけです。お店をやりたい気持ちはあったけど、すぐにとは思っていませんでした。だけど、物件もそうだし出会いはいきなり現れるもの。お酒を飲んでその足で物件を見に来たら一目惚れしてその場で即決しました。骨組みだけの状態にした後、壁や内装は全部自分たちで作っていきました」

＜店主の阿部さん、中学校の卒業文集の将来の夢には“北海道でやきとり屋をやる”と書いていたそう＞

＜店内の様子＞

私が初めて枠屋を訪れたのは移住する前、地域おこし協力隊の現地説明会で須坂に来たときでした。須坂で初めて訪れた居酒屋で、おいしい炭火焼やアットホームな雰囲気、何より独特な世界観が印象的でした。一部の席では小学校の机やイスが再利用されています。

「机やイスも巡り合わせ。たまたま買い出しに行った金物屋さんの駐車場に机やイスかが山積みになっていました。“駐車場の机とかイスとかどうするんですか？”って聞いたら“どうする？”って逆に聞き返された。笑　近隣の小学校が廃校になったことで引き受けたらしくて、その場で一番大きい机を30セットくらい買い取ることにしました」

＜小学校の机やイスを再利用した座席＞

昔の週刊誌やおもちゃ、レトロな自動販売機など、店内外には店主の趣味がちりばめられていて、若者からお年寄りまで幅広い層から愛されています。既に枠屋の世界が作り上げられていて完成されているようにも感じますが、今後どのようなお店に育てていきたいのでしょうか。

「昔の街並みを保存している川越の小江戸に「フカゼン」っていう額縁屋さんがあるんだけど、周囲には綺麗に修繕された建物が並んでいる中で、そのお店はあまり手を加えていない状態で残っています。看板とかも昔のままなんだけど、多くの人が集まって写真をが撮るのってそういうお店なんですよね。それって何故だろうって考えると、“この場所でこういう名前でやってたよって”いう個性がはっきりしてるところに惹かれるのかなって。古いだけじゃなくて枠屋の個性っていうものを伸ばしていければなって思っています」

＜昔の少年誌やおもちゃなど＞

＜レトロな自動販売機＞

お店でお酒を飲むのが大好きな私にとって、ふと行きたくなるお店が街にあるということは、移住を決断する上で重要視していたことの一つでした。移住を検討している段階で枠屋と出会って、こういう素敵なお店があるなら私生活もなんとかなりそうだなと感じたことを覚えています。
最後に、須坂への移住を検討している方たちに一言お願いしました。

「人と人とのつながりが強い街だと思います。ご近所さん同士の顔を知っていて、あの家のおじいさん最近散歩してないけど大丈夫かなとか、そういう会話が自然とできるのは都会にはないところですかね。よそ者を避けるっていうのも少なくて打ち解けるのがすごい簡単だから、移住してきてもすんなりと街に溶け込めるんじゃないかなと思います」

 

☆店主おすすめメニュー☆
★「君は恋するネギ泥棒（九条ネギ豚バラ巻き）」（税込み660円）
タレと絶妙にマッチして破壊力抜群の一品！

★「極上ハムカツ厚切りボロニアカマンベールチーズ」（税込み660円）
カリッとした衣を割るとチーズがとろけて見た目も楽しめます.ヤミツキになること間違いなし！

★「豚肉と里イモのアヒージョ」（税込み968円）
しっかりと味がしみ込んですべての具材が美味！バゲットはおかわりOK

★「自家製ジンジャーエールの角ハイボール」（税込み649円）
自家製のスパイスがほどよく効いた爽やかハイボール！

＜日本酒の種類も豊富！＞

＜店舗情報＞
「枠屋」
創業：2015年
営業時間：17:00 – 23:00（日曜定休）
場所：長野県須坂市大字須坂新町614-2

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