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須坂市地域おこし協力隊 成田あゆみの『豊洲フルーツハリウッド農ガール物語』vol.8「摘果りんごジュースが完成しました」

須坂市仕事

みなさんこんにちは。2017年6月から須坂市豊洲地区で活動している地域おこし協力隊の成田あゆみです。
今年で3年目、活動の最後の年になりました。豊洲で活動するにあたり、摘果りんごの有効活用を探るのが初年度からの大きな目標の1つでした。摘果とは、りんごを大きく成長させるために間引く作業のことを言います。そうして落とされたりんごを摘果りんごと呼びます。
今回は、私の活動のひとつである摘果りんごで作ったジュースの紹介をしたいと思います。
ジュース

●ジュース完成までの道のり~1年目
活動の1年目は、地域住民の「摘果されたりんごは農薬まみれの毒りんご」という認識が正しいのか調べることにしました。検査は市内にある長野県農村工業研究所(社)へ依頼し摘果りんごの残留農薬分析をしていただきました。使用したのは2番摘果(主に6~7月に摘果される)です。結果としては、残留農薬は1種類(りんごの消毒に一般的に使用されるもの)で基準値1.0ppm(りんごの食品衛生法)を大きく下回る0.04ppmという、食べても問題のない数値でした。こうして1年目はこの結果をもとに、摘果りんごでも時期を見極めれば安全に食べることができることをPRすることに努めました。
作業1

●ジュース完成までの道のり~2年目
2年目は摘果りんごの持つポリフェノールに注目しました。長野県農村工業研究所(社)の研究員の方によると、りんごは木になってから成熟するまでのポリフェノール含有量は大きさに関係なく一定だということです。そこで、1個当たりの含有量が変わらないのであれば、ジュースを作るのに必要な数が多い小さな摘果りんごを使ったジュースの方がポリフェノールをより多く摂取できるのではないかと考え、実証することにしました。
同じ年に採れた摘果りんごと成熟りんごをそれぞれ同様の工程(家庭用ジューサーを使用)を用いてりんごジュースを作り、同量(1ℓ)のジュースを長野県農村工業研究所(社)に提出し、一般成分及び総ポリフェノール、糖度の分析を依頼しました。分析の結果、成熟りんご44.4㎎/100gに対し、摘果りんごは90.8㎎/100gと倍以上の数値となりました。
以上の経過を踏まえ、今年度はジュースをたくさんの方に試飲していただきアンケートを取り、それを今後の活動に生かしたいと考え、ジュースの量産に踏み切りました。
作業2

●農家さんとの共同作業の末に
今年の4月から豊洲のりんご農家さんの栽培作業に参加し、りんご箱12ケース分、重さにして約220kgの摘果りんごを分けていただきました。その後、残留農薬検査も問題なく済んだので、工場でジュースへと加工しました。文面ではうまく言い表せませんが、ジュースへの加工は大変な重労働でした。協力してくれる農家の方々がいなければ完成しなかったのではないかとさえ思うくらい大変でした。そんな大変な作業を経て出来上がったりんごジュースは全部で149本(1ℓ)。市販のりんごジュースに比べ、さっぱりとした甘さで酸味の強いさわやかな味に仕上がりました。現在は成分分析を依頼していますが、昨年度の結果を見るにポリフェノールは成熟りんごの2倍は含まれていると期待しています。
今後はこのジュースを試飲していただき、アンケートがまとまりましたら、皆様にご報告したいと思います。
ケース

●10月16日東京の豊洲で試飲会を開催します!
来る10月16日(水)午前11時から午後4時まで、東京都江東区の豊洲駅シエルタワー前にて、須坂市豊洲地区のぶどうやりんご、野菜の産直が行われます。そして、その場で摘果りんごジュースの試飲会を開催することになりました!お近くにお住まいの方、ぜひ足をお運びください‼

りんご


(須坂市地域おこし協力隊 成田あゆみ)



掲載者及びお問合せ先【須坂市

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