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須坂市地域おこし協力隊 古川広野の『ただいま!峰の原高原』vol.2「草原を作ろう!」に参加して

須坂市その他

4月から須坂市峰の原高原で活動をしている地域おこし協力隊の古川広野(こうや)です。

私は須坂市峰の原高原出身です。福岡の大学を卒業し、地元に帰ってきました。

この記事では、私の峰の原高原での活動を通して、その魅力を皆さんに伝えていきたいと思います。
 

●イベントたくさん!峰の原高原
さて皆さん、峰の原高原では、1年の中で多くのイベントがあることを知っていますか?
ゴルフコンペ、プリンスオープンテニストーナメント、高原食堂、草原をつくろう。星空ミーティング、SUZAKA-Yonako falls SKY RACE、きのこ祭り、お菓子パーティ、槍に刺さる夕日撮影会などなど、楽しそうなイベントが盛りだくさんです!
それぞれがどんなイベントなのかを全部書いているとそれだけで終わってしまいますので、ぜひ峰の原高原観光協会のホームページをご覧ください。
ここでは最近あったイベント、「草原をつくろう!」について紹介したいと思います。

 

●草原をつくろう!
7月1日(日)に第4回目となる「草原をつくろう!」というイベントがありました。
このイベントでは、峰の原高原スキー場にある一部ゲレンデの草刈りや外来種の引き抜きを行い、失われつつある在来山野草の草原を保全することを目的としています。

草原とは、「草に覆われ、木がほとんどないような場所」と定義されています。さて皆さん、草原って身近にありますか?少し考えてみてください。「身近に草原があるよ」という人は少ないのではないでしょうか。日本の地理的条件や気候などを考えると、国内において草原は貴重な環境だそうです。そこでスキー場なのです。夏のスキー場に行ったことのある人はあまりいないかもしれませんが、冬にスキーのコースになっている場所は木が生えていないことは分かると思います。そうです、スキー場のコースこそが、草原となり得る場所だったのです。もちろん手入れはちゃんとしなければいけませんが。
峰の原高原は標高1500mという場所にあります。冬の厳しい寒さもそのためです。こうした環境の山野草は、須坂市街では見られないようなものが多いです。その中にはツキヌキソウやヤマシャクヤクといった貴重なものもあるんです。「草原をつくろう!」は、なんとかして夏場のスキー場を草原にし、貴重な植物を守っていこうという思いで始まりました。

このイベントでススキ刈りなどの作業を行う場所では、もともとスキー場の管理会社が植物の種が熟す前に一斉に草刈りをしていたため、徐々に植物の数が減っていってしまったそうです。貴重な植物もあるのに、これではまずい!ということで立ち上がったのが前回私の記事で紹介したMiNeの皆さんです。「自分たちの手で草刈りをするので、一部の場所だけは管理会社で草刈りをせずに残しておいてくれないか」とお願いしたわけです。これが「草原をつくろう!」のはじまりでした。自分たちの手で草刈りをすることで、毎年少しずつではありましたが、峰の原高原の在来山野草は増えていきました。しかし今度は、自分たちで遅い時期に草刈りをしていたら、その時期に強いススキが増えてきてしまったのです。これではススキが在来の山野草に勝ち、山野草はまた減ってしまいます。というわけでススキ刈りも行っています。こうして現在のイベント、「草原をつくろう!」につながっているのです。

イベント当日は、写真家兼音楽家のいがりまさしさんをお招きし、講演会と草刈りを行いました。いがりさんはウラジオストクの草原と日本の草原の比較や、貴重な植物の分布などについて話し、その中で峰の原高原は貴重な植物も多く、珍しい環境であることを教えてくれました。そして、このイベントのような草原保護の活動の重要性を説いてくださいました。お昼にはペンションのオーナーさんの手作りカレーを食べ、午後は写真撮影ワークショップです。なんとスマホのカメラでも参加可能でした。それぞれが持っているカメラについて簡単な設定方法から教えていただき、「この花はこういう色なので背景はこうしたらいい。この角度からとるとこう見えるから、こうする」などといったように、プロの目線で写真の撮り方も丁寧に教えてくださいました。最後には縦笛演奏のミニライブも行われ、天候にも恵まれた充実したイベントになりました。

9月2日(日)には、今回草刈りをした成果を見るイベントがあります。秋の山野草やお花の観察会です。ガイドもつきますので、気軽に参加してみてください。詳しくはホームページをご覧ください。
今回「草原をつくろう!」のイベントでは記念品としてポストカードと木製のしおりを希望者に差し上げました。しおりは私が作りました。ヒノキを加工したものなのですが、これは須坂市の技術情報センターにあるレーザー加工機を使用し、作成しました。このほか、プリンスオープンテニストーナメントの時も参加賞としてキーホルダーを作成しました。現在、様々なオリジナルグッズを企画、検討中です。峰の原高原に来てくれた方に少しでも思い出に残るようなものができれば、と考えています。


●終わりに
「草原をつくろう!」のほかにも、今年もまだまだイベントがあります。みなさんもぜひ峰の原高原に来てみてください。
次のイベントは8月11日の星空ミーティングです。標高1500mから見る星空は圧巻ですよ!涼しい峰の原高原で星空を見た後はペンションに宿泊し、夏の一日を涼しくゆったりと過ごすというのもおすすめです。峰の原高原の様子はホームページやTwitter(@minenohara)、Facebook(峰の原高原観光協会)、Instagram(suzaka_minenohara)などで見ることができます。興味のある方はぜひ一度覗いてみてください。



(須坂市地域おこし協力隊 古川広野)



掲載者及びお問合せ先【須坂市

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