須坂市移住応援book スザカで暮らす
60/140

- 59 -No.人を語るいただき、とても感謝しています」修業中は、物件情報が入れば須坂に戻り、物件を見ては品川に戻り修業をする生活をしていたそうです。物件が見つかったのは、修業を始めて3ヶ月が経った頃のことでした。その物件は、100年以上昔の明治時代に建てられた建物で、当時の雰囲気がそのまま残っていたそうです。中も広くて、奥行きがあり、ゲストハウスにはちょうどいい広さだったとのこと。しかし、長く空き家だったため、塵や埃で呼吸もできず、ゴミで足の踏み場もないような状態だったそうです。山上さんは、仲間や地元の人に声をかけ、一緒に掃除をしました。「はじめは、掃除はいつになったら終わるかなという思いもありました。ですが、徐々に建物が綺麗になり、息を吹き返していくのを見ていると、楽しくなってきましたね。自分たちで作り上げたことで、宿への思い入れが強くなりました」少しずつきれいになり、たくさんの人の助けを借りて、ゲストハウス蔵はオープンしました。●ゲストハウスの役割宿が開業し、初めは、須坂に宿泊客なんて来るわけないと開業に反対していた地域の人も、大きいリュックを背負った海外の宿泊客や日本人の観光客が宿に入っていく姿を見て、徐々に応援してくれるようになったそうです。今では、地元の人と旅人をつなぐゲストハウスとして、須坂になくてはならない存在になりました。「私は、訪れた人と須坂のまちをつなげるのが役目だと思っています」山上さんは、宿についてそう語って下さいました。宿には須坂をおすすめするノートが置いてあります。「ノートにお店やおすすめの場所の書き込みがあったら、それをお店のオーナーさんに見せるんですよ。海外からの宿泊者の方の感想を知ると、お店の人も、彼らに対してさらに好意的な印象を持ってくれて、次に来たお客さんにも親切に対応してくれるんです」好循環を生むアイデアは、山上さんの須坂に対する思いから生まれています。「地域の方にはとても助けていただいています。これからも世界中の旅人と須坂をつなげていきたいです」山上さんは、力強く語ってくれました。(平成26年8月インタビュー)ゲストハウス蔵http://www.ghkura.com/住所:須坂市本上町39☎ 026-214-7945

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です