須坂市移住応援book スザカで暮らす
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- 56 -No.特定非営利法人まいぺーすは、障がい等で企業で働くことが困難な方に対し、仕事や生活をサポートする事業やグループホームや相談支援事業などを行っています。理事長の堀川さんは、障がいを持つ方が、仕事を通して社会で自立するため、革製品を中心にこだわった商品を開発、製造、販売することで工賃をアップするために尽力しています。●堀川さんが障がい者福祉を始めたきっかけ「友人に障がいを持つ方がいて、何か役に立つことはできないかと思っていました。そんな思いがあり福祉大学に進み、現在に至っています。当時は、高度経済成長期のため障がい者福祉の世界に入る人は、ほとんどおらず珍しかったです」●求められている障がい者福祉支援のスキル「日本の障がい者福祉の歴史は、工賃をアップするというよりは、障がいを持つ方を保護するという歴史から来ています。ちょっと作業をして、1日楽しく過ごせば良いよね、という感じです。よく他の施設に行くと、企業の下請けの仕事が多いのが現状です。現在、職員に求められているスキルは2つあると言われています。1つ目は、障がい者をサポートする福祉的な役割、2つ目は、商売としてお金を稼ぐというスキルです」●丁寧に、良いものを手作りで「流れ作業は一切やりません。基本的に商品は1人で時間をかけ丁寧に仕上げ、できない部分は職員が手伝います。障がいのある方が自分が作ったものだと目に見えるようにするためです。目の前で、第三者に評価され、喜んで買ってくださると、すごい自信を持ち、より良いものを作ろうと努力します。自分そのものを認めてもらえたという感覚が自信に繋がるのではないかと感じます。ものづくりの中で、障がいがありながらも人間的にも成長しているところを見ると私は、最高に楽しいです。私たちは、小さな事業所だけど職員と障がいを持つ方が、共に協力し製品を作り上げるので、職人集団だと呼んでいます。ちょっとかっこ付けているんですがね(笑)」高梨町/特定非営利活動法人まいぺーす理事長 堀川勝巳さん障がいを持つ方が支える職人集団

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