信州・南佐久・さくほ さくほの家の物語
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 佐久穂町には、平成以降に県外から移住した新規就農の農家が50軒ほどあり、コミュニティができている。他にも地域医療に携わる医師や、自然保育を実践する保育士、新しい宿泊・サービス業を立ち上げた若者、飲食店や雑貨店の経営者など、出身地も年齢も異なる多種多様な人がこの町にやってきた。佐久市や、新幹線・高速道路へのアクセスがよく、便利なのは大きい。その上でこの地の自然や情緒のあるまちなみ、人々の営みに惹かれているようだ。田舎らしい閉鎖的なところや、煩わしさがないとは言わないが、移住者が入りやすい空気は確かにある。それは移住者の先輩たちが作り上げてきたものでもあり、古くは町に街道が通り、多くの人々が往来したことや、一時「東信州の上海」と言われた繁華街があった歴史とも無縁ではないだろう。移住者も多く暮らす町八千穂羽黒下高岩馬流小海松原湖海瀬青沼八ヶ岳プルーンカラマツお米千曲川、大石川の豊かな水が潤した田がこの地に大きな富をもたらしてきました。黄金色の稲穂がゆれる風景は、今も変わらず美しいのです。生で食べられるプルーンは都会では珍しく、贈って喜ばれる夏の逸品!主峰赤岳を擁する八ヶ岳も、さくほから近い北側はアプローチしやすいですよ。「日本の貴重なコケの森」に選ばれた白駒の池周辺を含め、気軽に歩ける神秘的な山として人気です。さくほの風景を特徴づけるカラマツ林。晩秋、黄金色に輝くのはわずか2~3日ですが、その輝きは強く心に残ります。

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