信州・南佐久・さくほ さくほの家の物語
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 佐久穂町は標高740〜1200mに集落が点在する高原の町。浅間山、茂来山、八ヶ岳を望み、年間平均気温は10・9℃(東京都は15・4℃)で湿度も低く、真夏でも熱帯夜や猛暑日とは無縁の爽やかさだ。昼夜の寒暖差が大きく日照時間も長いこの地では、旨味の濃い野菜や果物が育つ。りんごやプルーンは、贈答に人気の特産品だ。 東西に長い町の真ん中を南北に千曲川が流れ、東から抜井川、西から大石川が流れ込む。清冽で豊富な水は、古からこの地に米を実らせて繁栄をもたらし、近年はきたやつハムや信州サーモンなどの特産品を生み出してきた。米は酒や味噌・醤油の原料にもなり、この地の豊かな食を支えている。 町の風景を特徴づけるのは、宅地の合間をぬって河岸段丘の端まで広がる田んぼや畑と、山々のカラマツ林だ。カラマツは大正から昭和にかけて大規模に植林され、戦後の復興期や高度経済成長期に各地に出荷され、この地に大きな富をもたらした。産業は下火になったが、春の芽吹き、夏の深緑、秋の黄金の輝きと、季節の移ろいを感じさせてくれる。夏は天国!高原の町さくほよい町こんな町SAkuho yoimachi konnamachi栄橋茂来山野菜浅間山千曲川戦前につくられた「ローゼ桁橋」。土木遺産に認定されています。浅間山は長野県と群馬県の間にある標高2,568mの活火山。千曲川は川上村を源流とする川で、信濃川の上流、長野県を流れる部分の事。山からの肥沃な栄養を運んで来てくれます。昔から栽培され食されてきたそば。近年、緑色が美しく香り高い「信州ひすいそば」が大日向地区を中心に栽培されています。レタスや白菜などの高原野菜栽培は昭和の中ごろから始まりました。平成に入ってから、移住者による多品種にわたる有機野菜の栽培が加わり、新しい産業に育ちました。標高1,717m手軽に登山が楽しめる山。縁結びの山でもあります。そば畑

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