信州・南佐久・さくほ さくほの家の物語
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暖房や設備にも変化が!? 小澤(電気) 家が高断熱・高気密になると、暖房器具は大きく変わる可能性があると思います。たとえば、今エアコンを暖房として使う家は珍しいけれど、選択肢に入ってくるでしょう。また、これまで「コストが高くて…」というオイルヒーターや床暖も、暖房効率が上がるのでコストは抑えられると思いますよ。青木(設備) 水道管は基礎の中に入ることが多く、凍結の心配はほぼなくなりました。これからは、給湯の省エネ性能や、暖房と給湯の併用などを考えて、どんな機器を選択するのかがさくほだからこそ、日差しや風が気持ちいい家さくほは、省エネルギー基準が「3」の地域に当たりますが、最低気温は「1」や「2」の北海道に近いので、いっそ北海道みたいな住宅でもいいのではないかと思うのですが。 高見澤晃(大工) そうですね。断熱性や気密性のレベルをもっと上げることはできます。ただ、そこだけを追求すると、窓を小さくしたり、家の形をできるだけ立方体に近づけたりというような制約も出てきます。さくほは日照に恵まれているので、朝に冷え込んでも日差しが入れば暖かくなるし、夏は湿度が低くカラッとしているから日差しを遮って風を入れれば冷房は必要ないですよね。そういう気候の特性を生かして、日差しや風の気持ちいい家を造るというのも、さくほらしいと思います。石田(板金) なるほど、昔ながらの家では、ひさしが冬には日光を取り込み、夏には遮って青木 岳志(設備)青木住設工事部長/職人歴11年給水装置主任技術者直接見えないところもきれいに仕上げます。また、後のメンテナンスがしやすいよう心がけています。高見沢 冬樹(基礎・外構)高見沢工業代表/職人歴15年一級土木施工管理技士・二級建築施工管理技士常に良いものを目指し、自分の家のつもりで造っています。日々、出来ていくのが今も楽しみです。高見澤 晃(大工)高見澤建築株式会社/職人歴16年 二級建築士アイデアを実物として形にすることに醍醐味があります。ご自分の価値観を大切にしたいお客様の力になりたいと思っています。小澤 文伯(電気)有限会社小沢電業代表取締役/職人歴20年一級電気工事施工管理技士・第一種電気工事士 見えない部分こそしっかりと、かゆい所に手が届くようなご提案や工事を意識しています。友野 博文(石材)有限会社丸五鉄平代表取締役社長/職人歴19年一級土木施工管理技士佐久穂町に生まれ、人々に愛されてきた鉄平石を生活や建築の中に末永く残していきたいです。石田 衛(板金)石田板金工業代表/職人歴15年一級建築施工管理技士・建築板金一級技能士自社加工にこだわり、元来の工法も大切にしつつ、新しいことにも取り組みたいと考えています。かといって、必要以上に深くすれば費用がかさむので、その家にとっての必要十分を見極めることが大切だと考えています。友野(石材) 鉄平石には岩盤浴にも使われるくらい蓄熱性があって湿気も吸うので、基礎の内部に砕石を敷き詰めるといいんですよ。薪ストーブの下や後ろに使っている方もいらっしゃいます。ポイントになってくるのではないでしょうか。石田(板金) 家の中で寒い場所がなくなると、野菜や米を貯蔵しておくところはどうなっちゃうんだろう? さくほは自分の家の分の米を作っているところが多いし、漬物や野菜を置くところも必要だよね。高見澤晃(大工) どこで断熱するかを工夫すれば、貯蔵に適した場所もできますよ。たとえばこんな風に、地元の生活に合うようにしたいというお客さんのリクエストにもお応えしていきたいので、ご相談いただければと思います。きたわけだね。ひさしには雨や汚れから外壁を守る役割もあって、全部瓦にすると重いからひさしの部分に板金を使う家もある。こういう「機能美」にはしびれるよね。雨どいにも実は微妙な加減があって、ゲリラ豪雨のような激しい雨を受けるには屋根にくっついているほうがいいけれど、雪の重みでゆがまないようにするには少し下げたほうがいいんです。

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